お鍋の素材のお話「ステンレス」

お鍋の素材のお話です。
鉄鋳物琺瑯のお鍋(ルクルーゼやストゥブなど)は構造がほとんど同じなのでサイズや形、色でお選びいただいていいかと思います。(蓋にスポッツがあるかないかの違いはあります)



では、ステンレスはどうでしょう。あまりにも色々なステンレスのお鍋がありすぎて選ぶポイントが難しいと思います。そして全部おなじシルバー色。パッと見た目ではわかりません。
見た目で違いがあるとすれば、なべ底を貼り合わせてあるか、本体との一体構造かの違いでしょう。



ケトルや蒸し器のように、単にお水を早く沸かすのであればステンレス単層のもので充分です。


ただ、IHに対応するか否かは「18-0ステンレス(IH対応)」か「18-8ステンレス(IH非対応)」、「18-10ステンレス(IH非対応)」の違いがあります。

ステンレスのお鍋は大きく分ければ単層、底面圧着本体単層、全面多層、になります。



一方、調理するお鍋となると前述しましたように単層だと熱伝導がダイレクトで、お鍋の蓄熱効果が低く火加減のコントロールが面倒になってきます。



底面圧着本体単層のお鍋は鍋底と本体とで温度差が生じるので、お湯や牛乳をお鍋にかけていると沸騰する前から水分の上辺あたりで鍋肌がチリチリ、シュッシュッシュッと水分がはねるような(飛び散るような)現象がおきて、その部分が輪に焦げ付きやすくなります。(特にガス火の場合は温度差が生じやすくなります)


「ステンレスが使いにくい」とおっしゃる方の中ではそんな点が気になる方が多いようです。



ではお勧めは何か。


数あるステンレスの中でお薦めするお鍋は全面多層鋼のものになります。ただ、多層鋼といっても軟鉄がサンドイッチされているか、アルミニュウムがサンドイッチされているかの違いもあります。
私が断然お薦めするのがアルミニュウムをサンドイッチした多層鋼のものです。




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鉄をサンドイッチした多層鋼は熱の伝わりがトリッキーな印象があります(あくまでも私が使用しての感覚です)。一方アルミニュウムをサンドイッチした多層鋼は熱の伝わりがスムーズで、アルミで熱せられた熱を冷めにくいステンレスでサンドイッチして蓄熱効果を高め効率よくお料理が出来ます。
もちろん鍋底も鍋本体も一体構造ですので熱の伝わりも全体にムラなく均一に伝わります。



テキスト:山本 潤美

日々ノ道具 奥田金物

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